第2回 方法改善の手顺目标の设定と详细分析i.docx
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第2回方法改善の手顺目标の设定と详细分析i
実践!
IE~方法改善の技術
方法改善の手順:
目標の設定と詳細分析-ⅰ-
1.方法改善とは?
「方法改善(MethodEngineering/Study)」とは、作業のやり方を調査・分析し、より効率的な作業方法を発見していくための技術の体系です。
現在の作業プロセスを対象として、その作業方法やさまざまな条件などを調査して、次に効果的な作業方法を見いだすために分析し、価値のない(ムダ)作業や動作を省き、真に必要な作業や動作のみを効果的に再編するための技術体系であるといえます。
私たちが理想とする生産システムは、高品質化(High-Quality)、低価格化(Low-Cost)、高速化(Minimum-Stock&Quick-Delivery)および多品種少量生産を効率よく達成することを目指しているといっても過言ではありません。
それ故、たゆまぬ改善活動と作業システムの最適設計は、モノづくりに携わる私たちにとっての「永遠の課題」であり、生産現場でのムリ・ムダ・ムラを排除し、不要な作業や動作を省いて、流れ生産を再構築して合理的な生産活動を追求していくことが必要であることはいうまでもありません。
ここに、「方法改善」の重要な意義があります。
「方法改善の技術」には、種々の現状分析の方法がありますが、問題に応じて、その1つ、あるいはいくつかを併用して問題の解明と対策の具体案を得ていくようにします。
問題発見から、一応の成果を得るまでの手順は次のとおりに進めていくのが一般的なプロセスです。
上記の手順は、再び元に戻り、このプロセスを循環させることこそ、一時の解決に甘んずることなく、より高い水準を指向して、さらに問題の発見に努力すべきであるという、経営管理の在り方といえます。
企業は、日々発展していくところに、その存在の意義があります。
そのためには、企業経営者や管理者は常に問題意識(事態・事象についての問題の核心を見抜き、積極的に追究しようとする考え方)を持っていなければなりません。
そして、致命的なクレームや原価高による経営危機などを招いてしまうような潜在的な問題が、問題として顕在化(発生)してしまう前に、何らかの兆候をつかんで事前に対策を講じていく必要があります。
そのためには、経営管理資料や現場管理資料などにより、現状の把握、標準との差異分析、将来の予測、新たな目標の設定などが絶えず日常の業務として行われていなければなりません。
このような変革業務は、日常業務が変革業務を駆逐するといわれているように、ややもすれば日常業務が中心となり、変革業務が脇に追いやられてしまうという現実も否定できません。
意識して、日常業務と変革業務を両立していく強い意思と、それを具体的に実践していく胆力が必要です。
改善を行うに当たって注意すべきことは、その目標を明確に把握すると同時に、それに伴って改善の範囲をどこまでにするかを明らかにすることです。
分析しようとする作業の問題があらかじめ分かっている場合には問題ありませんが、一般的には、「とにかく問題となっているが、その原因が何であるか分からない」という場合が少なくありません。
「方法改善」の手順を大別すると「図1方法改善の手順」に示した「1)目標の設定→2)詳細分析→3)分析結果のまとめ→4)改善案(新方法)の立案→5)試行→6)実施→7)フォローアップ」の7段階に分けることができます。
以降、方法改善の手順について順次、詳述していきますが、今回の「方法改善の技術
(2)」では、この7段階のうち「1)目標の設定」と「2)詳細分析(i)」について説明していきたいと思います(次回の「2)詳細分析-ⅱ-」では、分析手法を中心に解説します)。
図1 方法改善の手順(クリックで拡大表示します)
№
項目
内容
1
目標の設定
1:
目標値を決める
2:
どの程度まで変更を行うか、大ざっぱに決める
3:
制約条件を考慮する
2
詳細分析
1:
現状の調査をして情報を集める
2:
目的に適合する手段や分析手法を使って分析する
3:
問題を数量的に(数値化して)つかむ
3
分析結果のまとめ
分析の結果によりチェックリストなどを使って問題を摘出する
4
改善案の立案(新方法の立案)
1:
解決策の試案を作る
2:
試案について討議し、試行する新方法を決定する
3:
実施する前に、新方法が望ましいか否かをチェックする
5
試行
1:
第4ステップで出された試案が、第1ステップの目標に合致するかどうか試行してみる
2:
試作の際の観測結果を評価する
3:
改善案を決定する
6
実施
改善された新しい作業方法や生産システムを最終的に標準化し、実施し、評価し、それを維持していく
7
フォローアップ
実施した改善が実際に行われているか、定期的に点検する
表1 方法改善の手順とその内容
2.目標の設定
「目的」は、調査・分析などを行った後に、その結果から決定するのではなく、「目的」は、あらかじめ決定しているからこそ、その状況を調査・分析するための最適な手法を選択することができるわけです。
従って、方法改善を行おうとする場合、まず目的を明確にし、目的に対する目標(値)を設定しなければなりません。
また、改善の目標は改善着手前に、過去の生産実績から明らかになっている問題や新たなニーズに基づき、概略の現場診断や分析によって、できれば経営方針に沿って決めるべきだと思います。
さらに、当然なことではありますが、それを書類にして上司や関連職場の関係者の事前承認を得ておくことも大切なことです。
一般的な問題発見の進め方としては、品質(Q:
quality)、原価(C:
Cost)、納期(D:
Delivery)、生産性(P:
Productivity)、安全(S:
Safety)、士気(M:
Moral)について、各管理指標を設定して、日ごろから常にその動向を観察し、問題を把握しておきます。
しかしながら、Q、C、D、P、S、Mに現れた表面的な問題が明らかになっただけでは、具体的な対策を立案することはできません。
その問題を結果として誘発した、いくつかの原因を考察して、それらのおのおのの原因の重要度を評価して最も効果的で経済的なものから対策を講じていくことが大切です。
1つの原因は、分析・検討をしていくことによって、さらに、いくつかの低次の原因に分解(枝分かれ)され、問題はより一層、具体的な真因に接近していくことになります。
2.1目標の明確化
方法改善には、一般的に「表2方法改善の目的」に示すように、いくつかの目的があります。
このように、方法改善を進めていくいかなる場合にも、まず改善の目的を明確にしておかなければなりません。
目的が不明確だったために、せっかく提案された方法改善の案も目的に合わなかったことから無駄になってしまうケースも多く見受けられます。
要は、目的の明確化によって改善の方向を誤らないようにすることです。
№
項目
内容
1
フレキシビリティの向上
(flexibility:
柔軟性、融通性)
・変種変量生産への対応を可能にする
・生産変動への対応を可能にする
・小ロット生産(段取り改善)
2
生産性の向上
・ライン・バランス(ライン編成効率)の向上
・ボトルネック工程の改善
・人員削減、工数低減、ST低減
・設備稼働率の向上(無人運転の拡大)
3
品質の維持および向上
不良の低減、再生作業の排除
熟練を必要とする要素作業の排除(作業の簡素化、ポカヨケなど)
よりよい作業条件の維持と向上
4
リードタイムの短縮(余力の最少化)
・平準化生産
・加工時間の短縮
・物流、運搬の改善
・仕掛かり量の削減、停滞時間の短縮
・有効作業率の向上
5
安全の維持・確保
・危険作業の排除(事故発生の防止)
・疲労の軽減?
作業環境の改善
表2 方法改善の目的
2.2目標設定
目標評価の指標値は、従来の数値を把握し、それに対しての改善目標値を比率(%)などの具体的な数値で明確に表現しなければなりません。
また、改善の目標を設定する場合は、その作業の範囲を考えて、解決策や成果の程度を考慮に入れて設定しなければなりません。
このステップは、次の「表3目標の設定手順」の4つの段階に分けられます。
№
項目
手順
1
目標値を決める
1:
達成しようとしている要素(項目)を決める(作業時間、人員、効率、材料など)
2:
従来の実績値を把握する
3:
目標値を数値や比率(%)で具体的に示す
2
どの程度の変更を行うのか、大ざっぱに決める
1:
考えられる変更範囲をすべて挙げてみる
2:
得られる利益と改善に掛けられる費用を考え、経済性を検討する
3
制約条件を考慮する
改善を行う際の制約条件に、どのようなものがあるかを調べ、その排除の可否について検討をする
4
承認を得る
No.1~No.3までの承認を得る
表3 目標の設定手順
2.3推進メンバーの決定と全体スケジュールの作成
推進メンバーには、改善推進担当者のほかに、実際に改善案を実施(使用)する部門の実務担当者を必ず入れて、お互いに協力しながら進めていくことが大切です。
また、目標達成(実施)の期限までの期間を「詳細分析」「分析結果のまとめ(改善の検討)」「改善案(新方法)の立案」「試行」「実施」などに分けた、テーマ全体の推進スケジュールを作成してから進めることが肝要です。
3.詳細分析
分析の目的と目標が決まれば分析に移りますが、問題の本質や要点と思われるものが分かったとしても、ただちに具体的な対策が立案できるとは限りません。
従って、その問題について、さらに詳細な事実を集めて分類、計量、評価などを行って実態を正確に把握することが必要です。
そして、取り上げた問題が本質的なものであるか否かを検討します。
この分析の良否は、改善効果を大きく左右するもので、安易な分析は改善方向を誤り、間違った結論を導く危険性もあります。
また、現状分析の方法は、問題の状態や性質によって決定します。
分析は目的に対して行うものですから、決して「手法のための分析」にならないように注意しなければなりません。
分析の手順を大別すると、「表4分析の手順」の3段階に分けられます。
№
項目
手順
1
現状調査
目標に対して、原価、生産量、品質、製造期間(リードタイム)など、各関係項目の予備データを集めて、目的に適合した分析が行えるように準備する
2
手法の選択
現状調査の結果を基に、目的に適合した分析手法を選ぶ
3
分析
分析結果を具体的に検討できるように、すべて、数量(数値)として問題を摘出して、改善の方向が的確につかめるようにする
表4 分析の手順
3.1現状調査
(1)現状調査の意義
方法改善を最も効果的に行う前提として、分析に先立ち、分析するための基礎資料を集め、改善の目標に対してどの手法を適用するか、また真の問題がどこにあるかなどを知るために事前の現状調査が必要です。
現状調査のためのデータ蒐集は、一般的には、
1.既成資料を集める
2.聞き込みなどにより資料を作成する
3.工程分析、大まかな稼働分析などの簡単な観測を行う
の3つの方法があります。
データの内容は、分析の目的によって変わってきますが、一般に「表5データ情報の蒐集」に示すデータを蒐集します。
№
項目
手順
1
原価
手順表、歩留まり表、工程カード、経費の予実算表など
2
生産量
生産計画表、実績表、稼働率表、人員計画表、作業能率表など
3
品質
不良統計表、検査票、規格(作業、設計、材料検査)など
4
工程
レイアウト、各種フローチャートやダイヤグラム(事務、運搬、製品関係)、日程計画表など
5
安全
安全法規、社内安全規格、災害事例、など
6
その他
各種文献、報告書、など
表5 データ情報の収集
(2)分析範囲の検討
現状調査の結果を系統的に整理し、問題はどこにあるかを把握し分析しようとする範囲を明確にします。
収集したデータは、管理、材料、設計、工程、設備、作業などの各項目別に整理すると問題の評価付けや分析範囲の検討に便利です。
分析は、この評価付けの順序に従って行います。
3.2分析手法の選択
分析を進めるに当たっては、各種の分析手法の中からどの手法を選ぶべきかを、まず慎重に検討をしなければなりません。
分析手法は、各種ありますが、いずれも長所と短所を持っており、選択を誤ると労多くして何らの成果も得られない恐れが出てきます。
手法選択の基準としては、「分析目的」「対象作業(特質)」「分析費用(期間)」の3つが考えられるので、これらの3つの面から総合して判断をします。
選択基準を内容別に示すと、「表6手法選択の基準」のとおりとなります。
選択基準
内容
1:
分析目的
作業分析
作業方法分析
1:
主に作業動作を対象とするもので、動作経路、身体の動きなどの分析をしたい場合
2:
作業のやり方、治工具の使い方、運搬手段などの方法の分析を目的とするとき
多重活動分析
大勢の作業者同士、作業者と機械などの相互の関連、活動状況を分析したいとき
工程分析
1:
移動経路を中心とした作業者の工程手順の分析をしたいとき
2:
製品の作業工程、移動経路を分析する
稼働分析
(余裕率設定)
1:
対象者が毎日、1日をどのような仕事にどれだけの時間を費やしているかを分析したいとき
2:
機械または作業者が実際に働いている時間は、1日のうち何%かを定量的につかむ
3:
余裕時間を分析して余裕率を求める
標準時間の設定
製品別、部品別などの単位当たりの標準時間の設定
2:
対象作業
組作業
1人作業か、組作業かによって選ぶ手法は異なり、同じ組作業でも人数によってさらに異なる
作業のサイクル
(作業の完成期間)
1:
短時間で繰り返す作業と、長時間で繰り返す作業とでは適用手法が変わる
2:
長期間を要するものは、ワークサンプリング法などの低精度でも費用の少ない手法、短期間ならストップウォッチ法などの費用のかかる手法でも選べる
繰返し性
(作業の永続性)
1:
繰り返し行われる対象は、費用がかかっても精度の高い手法を選び非繰り返し作業は、精度をある程度無視して選ぶ
2:
対象作業の将来性を考慮して、永続性のあるものは分析工数の大きな手法を選べる
作業の単純生
動作が細かく、混み合ったものと、大まかな動作の作業とでは、選ぶ手法も変わる
3:
費用
観測者1人当たりの被観測者数
観測者1人で受け持てる対象作業者数
必要な機材
表6 手法選択の基準
3.3分析のやり方
各種の分析手法に従って分析を行う場合、観測者は「表7分析のやり方」の手順に従って進めていくことが大切です。
ただし、分析手法や手順におぼれて詳細分析を行うのではなく、簡易分析で目的の分析結果が得られればその方が経済的でいいわけです。
また、そういう意味でも分析そのもの(観測方法や観測用紙の書式など)の改善を実施して、さらに分析効率を上げていくことも大切なことです。
区分
項目
内容
1:
計画
計画
分析計画を立案する。
問題のある職場、部品、工程、隘路、低能率、不良の発生などについて関係者(ライン管理者、上司など)と協議し、時期、期間などの実施計画を立てる
作業者選定
対象作業者を選定する。
分析すべき作業を何人かが同じ作業をしているときは、その上司に人選してもらう。
また、前もって現場管理者と打合せをしてあっても、対象作業者の上司には必ず了解を得る。
特に、調査が現場のあら探しとか、現場管理者の指導方法のチェックなどと、誤解され勝ちであるから十分に説明し、納得してもらうことが必要である
連携
対象作業者と打ち合わせをして協力を仰ぐこと。
観測対象となった作業者は、勤務ぶりを測られるという感情が先行するから、前もって上司から分析の目的や、やり方について十分に話してもらう。
さらに、観測を始める前に目的や主旨について、観測者自らが、平易に柔らかく対象作業者へ説明し、特別の意識を持たないように、了解と協力を得る
2:
観測
計画
計画に従って観測する。
観測は必ず現場で行うこと。
場合によっては動画などを活用することもよい
客観的
客観的な観測であること。
分析記録は、分析者だけが理解できるものであってはならない。
一定のルールに従って、「誰が」「いつ」「どこで」分析・記録しても同一の結果が得られるような内容にすることが必要である。
定量的
定量的観測であること。
改善の効果を評価するためには、それを経済価値に換算して評価しなくてはならない。
従って、すべてについて定量的に測定することが望ましいが、それができない場合でも、その意識を持って比較検討する考え方が大切である
事実
問題の焦点を把握し、事実をありのままに観測・記録すること(想像で記録してはならない)。
また、作業の邪魔にならない観測位置を選ぶこと。
データは、毎日整理する
3:
分析
事実
事実をありのままに分析すること。
批判や推論、思い付きによって事実を曲げた記録や分析をしないこと。
また、このことは他の要素との関係を追求するときに条件の不足をきたす恐れもある
手落ちの
ない分析
現状分析は手落ちなく、徹底して行わなければならない。
そのためには、何のために(Why)、何を(What)、どこで(Where)、いつ(When)、誰が(Who)、どのようにして(How)の5W1Hの各項目を自問しながら行うことが大切である。
現状を正確に把握できれば、対策はおのずと出てくるものである。
特に、最初の「何のために(Why)行うか?
」について、徹底した調査をしておくことにより、最も効果的な対策が得られる
まとめ
1:
統計的手法を用いて結果をまとめる
2:
過去の実績または標準値と、測定結果を比較する
3:
測定値の不足および追加測定の要点を決定する<
図示化
各種の条件や改善の提案は、単なる数字の羅列ではなく、一見して重点や欠陥、傾向などが分かるように図表やグラフにして、視覚に訴える工夫が必要である。
文章もなるべくカ条書きにして、主旨や重点を明らかにすること
表7 分析のやり方
◇ ◇ ◇
以上、「方法改善」の手順における「目標の設定」と「詳細分析」について説明をしました。
IEを身に付けるには、現場での実践を積み重ねていくほかはありません。
ぜひ、地道に現場での経験を重ねて、改善技術を自分のものにしていく努力をしていただきたいと思います。
次回の「詳細分析-ii-」では、活用頻度の高い分析手法とその利用方法について説明します。
ご期待ください!
!
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